健康毛こそ健康の証し
漢方の世界で、「髪の毛は血の余り」といわれています。漢方でいう「血(けつ)」とは、血液だけではなく、血液によって届けられる栄養の意味もあります。つまり、体内に十分な栄養が行き渡って初めて、毛髪に栄養が行き届くようになるのだという意味です。「髪は命」などといいますが、毛髪は生命に直接かかわる器官ではありません。栄養不足や健康状態が悪いときは、真っ先に切り捨てられてしまう部分なのです。
「血」のめぐり チェックリスト チェックが多いと頭皮に栄養が届きにくい状態
ゴースト血管の恐ろしさ
私たちの体に張り巡らされている血管のうち、 約99%を占める毛細血管。 加齢や生活習慣の乱れから劣化すると、 血液が流れなくなり、最終的には幽霊のように消えてなくなる 「ゴースト血管」に陥ることが、近年明らかになりました。毛細血管は、全身に網の目のように張り巡らされている細い血管です。血管の全長は約10万km(地球2周半分!)といわれますが、そのうち毛細血管は95~99%をも占めています。生きていく上で重要な働きをしている毛細血管ですがとてももろく、加齢や食生活の乱れ、睡眠&運動不足などで衰えると、毛細血管から血液が過度に漏れ、その先に血液が行き届かなくなります。この状態が続くと、血管の働き自体が停止し、最終的には血管ごと消えてしまうゴースト化を引き起こします。最近、シミや白髪が増えた、疲れやすい……といった不調があれば、毛細血管の衰えが原因かもしれません。健康であれば、新陳代謝を繰り返すので、次々に新しい血管が生まれ、毛細血管の量は変わりません。しかし、どんなに健康であっても 45 歳ごろから新陳代謝は衰えていくため、必然的に周皮細胞に覆われた健康な毛細血管は減少していきます。 ただ、意識して生活習慣を改善すれば、衰えた毛細血管を復活・再生することが可能です。そのために重要となるのが、良質な睡眠とバランスのよい食事、適度な運動です。
バランスの良い食事
・シナモン&ルイボスティーを取る --- 毛細血管は内皮細胞と周皮細胞が密着していることで安定を保っています。しかし、加齢などで内皮細胞内にある酵素が減少しこれらの結びつきが弱まると、ゴースト血管の要因に。血管活性化食材のシナモンやルイボスティーを取り入れましょう。
・カロリス(腹八分目)を心掛ける --- 健康的な食習慣を表す「カロリー・リストリクション=カロリス」。1回の食事 摂取量を通常の70~80%に抑える方法で、日本でいう〝腹八分目〟の考え方。カロリスを実践すると、長寿遺伝子のスイッチが入り、血管の老化を防ぐことができます。炭水化物、タンパク質、脂質を少し減らし、ビタミンとミネラル量はキープするとバランスも◎。